東急目黒線 不動前駅〜武蔵小山駅間にある「不動前踏切」のスナップです。
2003年8月時点で「不動前○号踏切」は不動前駅方面から順に2号から7号までが存在していました。(1号は不動前駅高架化開業直前の1999年10月3日に廃止されている)これらの踏切も武蔵小山駅の地下化に伴って全て消えることになります。
Vol.11で不動前7号踏切の「きしゃにちゅうい」を「風前の灯」として取り上げましたが、これはその番外編です。
(撮影年月日:2003/08/29 画像はすべてNTTDoCoMo FOMA P2102Vにて撮影。)
不動前2号踏切不動前駅から歩き始めて最初に出会う踏切。不動前駅は高架化、その手前の目黒駅は地下化されてしまっているので、現在は東急目黒線で目黒駅を出てから初めての踏切でもある。(以前は目黒1号と不動前1号が存在した)
不動前踏切群の中では道幅の広いものの一つで、交通量も比較的多め。
早速一枚。状態も良好。この沿線散歩の最初の目的は「でんしゃにちゅうい」の128x128アイコンを作成するための参考に、「電車の描かれた標識」を探して写真を撮ることでした。自宅に近い東海道線茅ケ崎駅付近では、ついに一本も踏切警戒標識を見つけられなかったのです。
不動前3号踏切さほど広くない道が入り組んだその先、ほとんど人通りのなかった不動前3号踏切。列車接近を見張る工事関係者の方も立っていて、立ち入り禁止の工事現場に迷い込んでしまった気分。
よく見ると鉄柱から
ランプが生えている。
拡大画像(261x319)すっかり「工事現場」の内側の様相の呈している不動前3号踏切。警報器も独立のものではなく、工事用の仮設柱にランプなどが取り付けられた暫定的なもの。
件の工事関係者の方はといえば、頻繁に行き交う電車の確認に忙しいのか、怪しいサラリーマンの出現もさして気に留めていない様子でしたが。
不動前4号踏切5号踏切のすぐ脇、見落としそうな路地の先にあった不動前4号踏切。
撮影は17時少し前。日がだいぶ傾き、人通りもなく周囲は寂しい雰囲気。完全に逆光となってしまった中に電照式の「汽車の標識」が。
逆光のため、画像処理で見やすくしてあります。結局、不動前踏切群で「汽車」のものはここと不動前7号、それもそれぞれ片側ずつの計2本でした。
不動前5号踏切 かなり交通量が多く車も人通りも絶えなかった不動前5号踏切。
踏切警戒標識もなく、特に面白そうなものもなかったので写真も撮らずにそそくさと渡って終わり。
不動前6号踏切線路を離れ、住宅街の細い道の先にあった不動前6号踏切。
なかなか趣のある風景の中に立っていた北西側の標識と、ちょっと不思議な状態になっている南東側の標識。
北西側の雰囲気は不動前踏切群の中では私の一番のお気に入りでした。
不動前6号踏切の北西側
拡大画像(352x288)人がすれ違うのがやっとの細い路地の途中に、ぽつんと立つ「踏切あり」。危うく見落とすところでした。
道幅が狭いのでこれは歩行者・自転車向け。
「踏切はこちらでございます」
拡大画像(352x288)通行の邪魔にならないようにか、少し斜めになっている姿があたかも道を譲っているよう。
たしかに、これがないとこの先に踏切があるとは思えない。
不動前6号踏切の南東側踏切を渡ると道幅は少し広がり、バイクとも安心してすれ違える程になっています。
「どうせリストラ組だよ。へっ。」
拡大画像(288x352)「踏切あり」の補助標識は道路とほぼ平行、標識本体はなぜか道路の外側を向いています。これでは標識を見てくれるなといわんばかり。
私には、踏切廃止が決まったのでふてくされているようにも見えました。
ここに写真のない不動前5号踏切ですが、渡りきった先に一組の母子がいました。踏切から少し離れてところで、しばらく前から電車を見ていたようです。
母親がベビーカーの横にしゃがんで「ほら、また電車が来るよ」と話しかけると、中の男の子はにこにこしながら踏切の方に乗り出し、電車が来ると満面の笑みで手をたたいて喜んでいました。何だか鉄道好きな自分の原点を見たような。
私が数ある道路標識の中でも踏切警戒標識だけに強く惹かれるのは、実は絵柄や製造年のバリエーションに対する興味よりも「この先に鉄道がある」ことを予告するものだから、というごく単純な理由なのかもしれません。
Toru Ishida's homePage - TIP! (C)T.Ishida http://tishida.sakura.ne.jp/diary/ |
[ How to contact an author. ] |