※湘南ライナー・おはようライナー新宿・ホームライナー小田原 時刻表 はこちら(令和2年3月14日改正まで)
※「きしゃにちゅうい」-- 「汽車」の描かれた「踏切注意」の標識 --
2006-10-10(Tue) [長年日記]
_ [Liner][Rail] スーパービューライナー新宿
一週間ほど、新宿方面での仕事となった。いつも利用している湘南ライナー12号では間に合わないので、久しぶりにおはようライナー新宿28号を利用。12号のセット券がもったいないが、実はちょっと嬉しかったりもする。この28号、実は251系使用の「スーパービューライナー」なのだ。
251系は「スーパービュー踊り子」として東京・新宿・池袋〜伊豆急下田を結ぶリゾート特急用車両である。バブル景気の1990年登場ということもあってか全車ハイデッキ、一部2階建てで下の階はキッズルームになっていたりと最近の「通勤特急」とは別世界の車両。しかも行き先や停車駅の関係で、茅ヶ崎に住んでいると見かけることは多いが乗る機会はまずない車両でもある。
ハイデッキからの眺めに加え、足を組んでも窮屈さを感じないシートピッチの広さ、座席の座り心地など、湘南ライナーの中でも最も乗り心地がいい列車といっても差し支えないだろう。寝台車並に屋根が高いため、ハイデッキの普通車では無駄とも思えるくらい天井が高い。いわゆる「網棚」は航空機同様の物入れになっている。
しかし、この「スーパービューライナー」28号のすごいところはそれだけではない。なんと、「展望席」に座って通勤ができるのだ。東京方の10号車は先頭が展望席になっているのだが、普通車なのでライナー券面に記載された指定号車に含まれていればもちろん座ってかまわない。茅ヶ崎駅で28号の当日券を買ってこの10号車が指定されていると思わずにんまり。空いていれば展望席確保、となる。*1ただし、当日券が必ず10号車指定となるわけではない。他のライナーでも似たような例がある*2が、発車時刻が近づいてから当日券を購入した方が10号車がでる可能性が高いような気もする。
さて、その「展望席通勤」だが、実に気持ちがよろしい。やや高い位置、しかも広い前面窓からの展望は普段の車窓とは全く異なり、見慣れたはずの通勤経路も新鮮だ。辻堂〜藤沢間の長い直線が、大船付近の何本も併走する線路が、蛇窪信号所での横須賀線からの分離が、まさに運転士の気分で味わえる。鉄道ファンならずとも楽しめるはず。毎日利用している人はそんなことはないかもしれないが、「なんだか寝不足だから朝のライナー車中で眠って行こう」等と考えていて10号車に当たってしまうと、残念ながら寝ている暇などない。それほど前面展望が楽しいのだ。
以前、たまたま10号車展望席に乗っていてダイヤが大幅に乱れたことがあった。運転席が目の前なので列車無線の交信内容や発車時に鳴らしたミュージックホーンが、果ては運転士が無線を聞いてふと漏らした「うわ、まいったな」まで全部聞こえる。本当に大幅な遅れだったのだが、展望席をそれだけ長く楽しめたのでちょっと得した気分ですらあった。
今回の新宿での仕事は無事終了したが、期間中「おはようライナー新宿28号」もすべて定時運行であった。
_ [Liner][Rail] スーパービューライナー小田原
251系は夜の「ホームライナー小田原25号」としても運転されている。こちらは残業したときに使うこともあるが、その直前に出発する湘南新宿ラインの国府津行き快速2310Yが比較的空いているのであえて500円払わずそちらを選ぶことが多かったりする。同じような人が多かったのかこの25号、湘南新宿ライン開業後しばらくはかなり空いていた。ただ、最近は普通車がほぼ満席状態に戻っているが、これは景気の回復のためか、それとも251系の乗り心地がいいためか。
残念なことに、というべきか、下りの251系の先頭車はグリーン車となる。以前、ボーナス直後に思い切ってグリーン券を買い、憧れのグリーン展望席に座ってみたことがあった。しかし、冬の21時頃とあってあたりは真っ暗。せっかくの展望席からもライトが照らす付近しか見えない。加えてグリーン車の展望席シートはリクライニングしない。グリーン車自体ががらがらなので他人を気にせずのびのびできるメリットはあるが、私のように展望席に期待してライナー券の倍近い金額を奮発するのはおすすめできない。