※湘南ライナー・おはようライナー新宿・ホームライナー小田原 時刻表 はこちら(令和2年3月14日改正まで)
※「きしゃにちゅうい」-- 「汽車」の描かれた「踏切注意」の標識 --
2012-06-30(Sat) 岳南鉄道 [長年日記]
_ [Rail] 岳南鉄道初乗車
(拡大画像あり)以前から気になっていた、静岡の岳南鉄道に乗りに行ってきた。工場地帯を走る貨物主力の鉄道のイメージが強かったのだが、年々貨物扱いの量が減り、今年の3月にはついに貨物の扱いがなくなってしまった。今の主力は元京王井の頭線の単行電車。ちょっと鶴見線や南武支線に似たところもあるが、こちらの方がずっと地方鉄道の雰囲気が強い。
この日運転していたのはモハ7001と7002。実にかわいらしい単行電車。休日限定のフリー切符(大人400円)を購入して、岳南鉄道初乗車。
_ [Rail] 終点・岳南江尾駅
まずは終点・岳南江尾駅まで通して乗車。岳南江尾駅のまわりは住宅地と工場で、「駅前」らしいにぎわった所はない。近所にマックスバリュがあるくらいで、周辺の街が鉄道と駅に依存していない雰囲気、と言った方が分かりやすいかもしれない。乗り換えるにしても最寄りのJR東田子ノ浦駅までは2Km以上ある。すぐそばには新幹線の高架があり東海道新幹線が何本も通過していくが、もちろん新幹線の駅もない。
(拡大画像あり)
駅構内、島式ホームの反対側には2両編成の8000形が留置されている。前面には「がくちゃん かぐや富士」のマーク付き。通勤通学時間帯に使用される車両だが、この季節は「ビール列車」の設定があるようで、ポスターを数ヶ所で見かけた。ビールは飲み放題だが、つまみは持ち込みらしく、吉原駅のポスターには駅前のスーパー「オカムラ」のメニューが載っていた。
岳南江尾駅の終端を望む。構内で途切れている分岐器の位置などから、以前はこの先にもレールが延びていたらしいことがわかる。他にも西方向にのびる引き込み線の跡が。
(拡大画像あり)
_ [Rail] 岳南富士岡駅
次に、途中で気になった岳南富士岡駅に引き返して下車。車庫(検修設備)があり、貨物営業に使用していた機関車も留置されている。駅待合室内の「大貨物扱所」の看板。
このあたりは竹取物語由来の地を名乗っているそうで、先の8000形のマークのほかに駅舎の外観もこの通り。
_ [Rail] 岳南富士岡駅留置中の機関車
(拡大画像あり)岳南鉄道ED50形ED501。見るからにかなりの古典機関車。こんなところに雨ざらしにしておくのはもったいないような。
(拡大画像あり)
岳南鉄道ED40形ED402。こちらはパノラミックウィンドウの近代的な車両。
(拡大画像あり)
岳南鉄道ED40形ED403。以前は赤とクリームでちょっと西武の電気機関車っぽいイメージもあったが、茶色になっていた。
(拡大画像あり)
岳南鉄道ED29形ED291。これも相当なご老体。こんな機関車たちの横を、中間M車改造の両運転台コルゲート付きステンレス電車が走る岳南鉄道。まるで模型の世界。
_ [Rail] 岳南富士岡駅 検修設備
(拡大画像あり)岳南富士岡駅の検修設備。モハ7002が留置中。
(拡大画像あり)
ホームから中を拝見。
反対側、県道76号線に面した扉についている社章。岳南の「岳」のはずだが、一見「缶」に見えてしまうのは私だけだろうか。
_ [Rail] 岳南鉄道の電鈴踏切
岳南鉄道に乗っていて、途中で電子ホーンでない、鐘をたたく「チン、チン」という踏切の音を耳にした。これは岳南江尾駅付近の「公団踏切」。今や珍しくなった電鈴踏切。懐かしい音色、のはずなのだがなぜかあまり違和感がない。そういえば、よく行く江ノ電の江ノ島駅近くにもあったな。
こちらはもう1ヶ所、岳南富士岡駅付近の富士岡県道踏切の電鈴踏切。
_ [Rail] 気になる駅名
岳南鉄道にはちょっと気になる駅名がいくつか。「須津」と書いて「すど」。ちょっとかわいらしい響きの「比奈」。しかしやはり一番気になるのは「ジヤトコ前(ジヤトコ1地区前)」。社名から来ているので仕方がないのだが、やっぱりジ「ヤ」トコに違和感。吉原では全駅の駅名ストラップを売っていて、終点の岳南江尾を買ったのだが、今になって「ジヤトコ前」にしておけばよかったかなー、とちょっと後悔している。10Km弱の路線でなじみの江ノ電とほぼ同じ路線延長ながら、車両構成も沿線風景も全く異なる岳南鉄道。土曜の午後半日でなかなか楽しめた。実は、毎日東京まで1.5時間の遠距離を通勤しているせいか漠然と「岳南鉄道は比較的近い」と思っていたのだが、熱海を越えて普通列車でJR東/東海を乗り継いでの旅で、それなりに「遠くまで来ちゃったなぁ」という感じを久しぶりに味わうことも出来た。