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2006-05-17(Wed) [長年日記]

_ [Home][misc] 幽霊の正体見たり...

帰宅時の雨ですっかりぬれてしまったブレザーを干そうと、自室のドアのところにハンガーで吊るしておいた。
しばらくして長男がやってきて、「パパ、あそこのパパのお洋服、『おそろしいいきもの』がいるのかと思ってびっくりしたよ」と言った。暗いところにぼうっ、と人影が浮かんでいたのだからかなり怖がらせてしまったか?と思ったのだが、当の長男はべそをかいた様子もなくけろっとしている。
「怖くなかったの?」とたずねたところ、最初は何かいると思ってちょっと怖かったが、まず部屋の向かいにあるトイレに入っておしっこをして、落ち着いたところでそうっと見直してみたらパパの服だとすぐわかったから大丈夫だった、と言う。「お袖に金のボタンが4つ付いているのはパパのお洋服だもん」
ずいぶん冷静な行動だ。朝、歯を磨いているときに後ろから近づいたママに気がついてびくっとしたりするのが日常茶飯事なパパの場合、その場でギャッと叫んでいたかもしれないぞ。

 この件で思い出したことがある。
かつて独身のころ、暇があると車やバイクで北海道のあちこちを気の向くままに走っていた。暇と体力の許す限り走りたいだけ走って、眠くなったら車を止めて車中泊。(北海道では都市部以外なら仮眠可能なスペースに困らない)
稚内に行った時のこと。稚内港の近くでの車中泊中に強い風の音で目が覚めた。気がつくと車の周りでは大勢の漁師が息を合わせて網を引いているではないか。
北海道の海岸沿いの集落では、漁船の引き上げや昆布干しのために広いスペースを確保してあることが多い。ああしまった、漁師さんの作業用スペースに車を止めてしまったのか。早く車をどかさなきゃ。
あれ、でもおかしいな。なぜこんな深夜に網を引いているんだろう。だいたい、車を止めたのは港のフェリーターミナル駐車場の端だ。こんなところで漁なんかするはずがないのに・・・またうとうとしかけ、今度こそはっと目が覚めて飛び起きた。

車外には漁師さんなどいなかった。
強い風にあおられて、一面のススキがいっせいに前後に揺れていた。 息を合わせて網を引く漁師、と見えたのはただのススキだったのだ。

「幽霊の正体見たり枯れ尾花」。尾花とはススキのことである。