※湘南ライナー・おはようライナー新宿・ホームライナー小田原 時刻表 はこちら(令和2年3月14日改正まで)
※「きしゃにちゅうい」-- 「汽車」の描かれた「踏切注意」の標識 --
2007-05-11(Fri) [長年日記]
_ [Rail] 「録り鉄」の人を見た
ホームライナー小田原23号が藤沢駅ライナーホームに到着すると、ちょうど目の前に「録り鉄」の人が2人待機していた。一目でそれと分かるのは、ホームの天井についているスピーカーの音を拾うための、先端にマイクをつけた竿を持っていたからだ。鉄道趣味のジャンルとしては鉄道写真を撮影する「撮り鉄」がメジャーだが、おなじ「とりてつ」でもこちら「録り鉄」は鉄道関係の「音」を録音する方だ。大昔の「SLブーム」のときは蒸気機関車の音をテープに録るのが流行ったが、国鉄営業線上からSLが消えブームが去ってからはめったに見かけなくなった。それでも旧型国電の釣掛モーターの音や、新しいところでは新型電車のVVVFインバータ音を狙うなど、好きな人は新たなターゲットを見つけ地道に活動していたようだ。最近は駅の発車メロディが多様化したこともあってこれを狙う人を見かける機会が多くなったが、「録り鉄」復活といったところだろうか。でかい「デンスケ」*1を担いでいた昔と違って、録音機材も当然デジタル化による小型化・高性能化の恩恵を受けているようだ。
件の二人はタイミングよく二つ並んだスピーカーにそれぞれマイクを近づけ、狙ったフレーズを収めると見事な手際で竿をたたみ、「普通の乗客」に紛れてしまった。表情を見ると、一人はちょっと成果に不満だったらしい。
私は「録り鉄」分は少ないが、彼らの手際のよさは見ていて感心した。広い意味で鉄分の濃い仲間としては応援したい。
もちろん「声援」はしない。まわりで「余計な音を出さない」のが彼らに対する礼儀だろうから。
*1 「可搬型」テープレコーダー。可搬、といっても昔の「ショルダーホン」並みである。