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※「きしゃにちゅうい」-- 「汽車」の描かれた「踏切注意」の標識 --
2007-06-28(Thu) [長年日記]
_ [踏切][Rail] 東急目黒線:不動前踏切群 最終回
2001年に「汽車の標識」を発見して以来動向を見てきた不動前踏切群の「踏切あり」標識だが、おそらくはこれが最後の現地確認となる。
初めて標識を確認したとき、目黒線はすでに立体交差化工事が行われていた。そのため、踏切が解消され標識が撤去されるまで残された時間はそう長くはないだろうと思い「きしゃにちゅうい」でのタイトルも「風前の灯」としたのだが、結局5年後、実際に踏切が解消されたあとも標識は残った。その後不使用の標識としてカバーを掛けられたりマスクされたものの、2007年6月末に至るまで標識そのものは撤去されることがなかった。
踏切が解消された2006年7月以降、職場からひと駅と近いこともあり「撤去されるまで見届けよう」と何度も通った。解消直後はいつなくなるかと結構頻繁に見に行ったのだが一向に変化がない。踏切近くのかむろ坂では(踏切とは無関係の)別な標識の撤去工事があったりして気が気ではなかったのだが、唯一の大変化として「カバーが掛けられた」以外は変化がない。社外での用事から戻る際に一駅乗り越して武蔵小杉で下車し、不動前まで歩いて標識を一通り観察するルートも定まった*1のだが、一駅とはいえ定期券の範囲外なので当然よけいに料金がかかる。さすがに一週間に一度だった確認が二週間ごとになり、月ごとになり、最後は「気が向いたら」になった。そして、これが最後の観察。
私が観察していようがいまいが、いつかはこれら「不動前踏切跡の標識群」もかならず撤去される。本当は「撤去された後に残った穴」の写真を以てこの観察記録を終わらせるつもりでいたのだが、標識が撤去されるより先に私の不動前勤務が終わってしまった。
世の中には変わった趣味の人がたくさんいるわけだが、「不動前踏切が廃止された後の踏切あり標識」をわざわざ長期間観察していたのは私だけだろう。「誰も知らない私だけの秘密」と言ったらかっこよすぎかもしれないが、昔はやった「トマソン物件」の楽しみというか、まぁそんなところだ。
*1 武蔵小杉から不動前に向かっては緩い下り坂。逆だとつらいのでこのパターンが定着した。
_ [Model][Rail][江ノ電] Nゲージ:MODEMO NT67 江ノ電1000形S・K・I・P号
模型化発表以来発売を楽しみにしていた江ノ電S・K・I・P号。実車1001Fが発売前に塗装変更してしまったのはやや残念だが、登場初日から注目してきた編成なのでこれが製品化されたのは素直に嬉しい。模型化に当たっては江ノ電の許諾のほか、著作権者の許諾も必要と思われるデザイン*1なので、昨夏の松屋「全日本鉄道模型ショー」で模型化発表がなかったのを知ったときは正直なところもう出ないのではないかとさえ思ったものだ。
MODEMOはこれまで「明治製菓号」や「義経号」の実績があり心配していなかったが、果たして期待に違わぬ出来であった。パッケージにも実車と同じく「鎌倉ものがたり」の絵が使われており、模型店で展示されているのを見た段階でその華やかさにもうわくわくした。自宅で箱から出したときの第一印象は、実車に比べてちょっと色が濃いかな、と言ったところ。実車は柔らかな色使いが絵にマッチして非常にいい感じだったのだが、それが模型では少し濃く感じられたのだ。ただ、それは調色が悪いからというわけではなく、おそらくは小さな面積に縮小されたことによる印象の違いではないかと思う。絵柄の再現性は凄まじい位で、ドア上の「(C)西岸良平/双葉社「鎌倉ものがたり」より」も省略されていない。絵柄の中には江ノ電そのもの*2もあるが、その横にかかれていた「ゴトゴト」などの文字もはっきり読める。模型化発表時はこれが読める出来かどうかが気になっていたので実に嬉しい。よくよく見るとさすがにドアの隅には色が回っていないところもあるが、白い車体なので気にならない。そんな重箱の隅をつつくより、とても自分では塗りようがないこのデザインが模型化されたことを喜ぶべきだろう。
非常に満足のいく出来で買ってよかったと思っているS・K・I・P号だが、あえて気になるところと言えば屋根上ということになる。製品付属の避雷器パーツは角形なのだが、最近の江ノ電1000/1500形は円筒形の避雷器をつけている。このくらいは丸棒を塗って接着すればいいのだが、今後もカラーバリエーションが出るならばどこかで変更してほしいところだ。避雷器パーツの差し替えだけなら簡単そうだが、パーツの取り付け位置や取付穴の関係で屋根板も変更しなくてはいけないとなると、そう簡単にはできないのかもしれない。また、屋根と言えばNT55の20形塗装もそうなのだが、パンタ付近についているベンチレーターは最近取り外しが進んでおり、実車にはない。こちらは屋根の加工が必要になるので避雷器より対応に手間がかかる。模型は上から見る機会が多いこともあり気になり出すと目立つので、ここは同封のユーザーアンケートはがきに書いて要望を出しておくことにしよう。
前回購入の2000形標準塗装にはスカートがついているが、2000形(2001F/2002F)のスカートが復活したのはちょうど1001FS・K・I・P号が登場した頃でもあったのでこの2製品を並べたり連結するとまさに平成18年度の江ノ電、となる。
さて、時代考証とは関係なくラッピング仲間の1101F義経号*3と並べてニヤニヤするか。